大分県大分市椎迫の住宅街に、創業30年を迎えた小さな工務店がある。派手な広告も大規模展示場もない。それでも、この会社が手掛けた住宅に住む家族は、10年後も20年後も「ここに頼んで良かった」と語る。株式会社木楽舎 あんどう住宅設計室。その名前を知る人は、大分の住宅業界では決して少なくない。
木楽舎大分は、平成6年(1994年)創業の木造住宅専門工務店です。代表取締役の安東洋輔氏が率いる一級建築士事務所として、大分市を中心に別府市・臼杵市・竹田市・豊後大野市・由布市で、自然素材を活用した注文住宅の設計・施工とリフォーム全般を手掛けています。大分県知事登録21W-13650号の一級建築士事務所、建設業許可第13551号を取得し、2020年からはZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)達成率50%以上を目標に環境配慮型住宅の普及に取り組んでいます。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社木楽舎 あんどう住宅設計室 |
| 創業年 | 1994年(平成6年) |
| 所在地 | 〒870-0829 大分県大分市椎迫1組2 |
| 代表者 | 安東洋輔(代表取締役) |
| 主要事業 | 木造注文住宅設計・施工、リフォーム、パッシブデザイン住宅 |
| 営業時間 | 8:30〜18:00(定休日:日曜) |
| 連絡先 | TEL: 097-544-4554 / FAX: 097-544-4564 |
| ZEH目標 | 2020年以降、達成率50%以上 |
創業者・安東洋輔が選んだ「木」という素材
安東洋輔氏が木楽舎を立ち上げた1994年、日本の住宅業界は工業化住宅の全盛期だった。大手ハウスメーカーは効率と均質性を追求し、工場生産された部材を現場で組み立てる方式が主流になりつつあった。そんな時代に、安東氏はあえて木造住宅に特化する道を選んだ。
理由は単純だった。木は呼吸する。温度と湿度を調整する。時間とともに味わいを増す。何より、大分の気候風土に最も適した素材だった。安東氏は一級建築士として、住宅が単なる箱ではなく、住む人の健康と暮らしの質を左右する「器」であることを知っていた。
木楽舎という社名にも、安東氏の思想が表れている。「木を楽しむ家」「木と楽しく暮らす」―その二重の意味が込められている。社名の通り、同社が手掛ける住宅は、木という素材の特性を最大限に引き出す設計思想に貫かれている。
フルオーダーからセミオーダーまで―柔軟な設計体制
木楽舎大分の事業は大きく分けて三つある。木造注文住宅の設計・施工、リフォーム・リノベーション、そして近年力を入れているパッシブデザイン住宅だ。
注文住宅はフルオーダーとセミオーダーの両方に対応している。フルオーダーは文字通り、敷地条件や家族構成、ライフスタイルに合わせて一から設計する方式。建て主との対話を重ね、図面を何度も引き直す。時間はかかるが、唯一無二の住宅が生まれる。
一方、セミオーダーは基本プランをベースに、部分的なカスタマイズを加える方式だ。コストを抑えつつ、自分たちらしさを反映できる。予算と希望のバランスを取りたい家族に選ばれている。
リフォーム事業の実績と特徴
新築だけではない。木楽舎は築30年、40年の住宅を現代の性能基準に引き上げるリフォーム・リノベーション工事も得意とする。断熱性能の向上、耐震補強、間取り変更、水回り更新―部分改修から全面改装まで、幅広く対応する。
特に中古住宅を購入してリノベーションする若い世代からの相談が増えている。大分市内の住宅価格高騰を背景に、中古+リノベという選択肢が現実的になってきたからだ。木楽舎は既存建物の構造を見極め、どこまで手を入れるべきかを正直に伝える。必要以上の工事は勧めない。その姿勢が信頼を生んでいる。
パッシブデザインとZEH―環境配慮型住宅への挑戦
2020年、木楽舎は大きな方針転換を発表した。ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)とNearly ZEHの達成率を50%以上にする、という目標だ。ZEHとは、高断熱・高気密に加えて太陽光発電などでエネルギー収支をゼロ以下にする住宅を指す。
この目標達成の鍵となるのが、パッシブデザインの考え方だ。パッシブデザインとは、機械設備に頼る前に、太陽光・風・地熱といった自然エネルギーを最大限活用する設計手法である。大分の温暖な気候と豊かな日照を生かし、冬は日差しを取り込み、夏は風を通す。庇の長さ、窓の位置と大きさ、壁の厚さ―すべてが計算されている。
ZEH達成率50%の意味
50%という数字は控えめに見えるかもしれない。だが、地方の中小工務店にとって、これは容易な目標ではない。ZEH仕様にすると、初期コストは通常より200万円から300万円上がる。顧客への説明責任も重い。それでも木楽舎が目標を掲げたのは、長期的な視点に立てば、光熱費削減と住環境の質向上が初期投資を上回ると確信しているからだ。
実際、木楽舎が手掛けたZEH住宅の居住者は、夏冬のエアコン使用時間が大幅に減り、年間光熱費が10万円以上削減されたケースもある。数字だけではない。室温が安定し、ヒートショックのリスクが減り、家族の健康状態が改善したという声も寄せられている。
自然素材へのこだわり―無垢材と珪藻土の効果
木楽舎が使用する主要素材は、無垢材と珪藻土、漆喰といった自然素材だ。合板フローリングではなく杉や檜の無垢板。ビニールクロスではなく珪藻土や和紙の壁。接着剤や塗料も、ホルムアルデヒドなど有害物質を極力含まないものを選んでいる。
なぜそこまでこだわるのか。安東氏の答えはシンプルだ。「家族が毎日何時間も過ごす場所だから」。人は一日の3分の1以上を家の中で過ごす。空気の質が健康に与える影響は大きい。特に乳幼児や高齢者、アレルギー体質の人にとって、室内空気環境は生活の質を左右する。
無垢材の床は冬でも冷たくなりすぎず、素足で歩くと心地いい。経年変化で飴色に変わり、傷さえも味わいになる。珪藻土の壁は湿気を吸放出し、室内湿度を自然に調整する。梅雨時のジメジメ感が軽減される。
コストと性能のバランス
自然素材は高い。これは事実だ。だが木楽舎は、使う場所を選ぶことでコストを調整する。例えばリビングと寝室は無垢材だが、収納スペースは合板、といった具合だ。全てを自然素材にする必要はない。家族が長時間過ごす空間を優先する。そうすれば、予算内で自然素材の恩恵を受けられる。
大分県内6市をカバーするサービスエリア
木楽舎のサービスエリアは、大分市を中心に別府市、臼杵市、竹田市、豊後大野市、由布市の6市だ。大分県の中央部から県南部にかけての広範囲をカバーしている。
なぜこの範囲なのか。安東氏によれば、「アフターサービスが行き届く距離」だからだという。住宅は引き渡して終わりではない。住み始めてから小さな不具合や疑問が出てくる。そんな時、すぐに駆けつけられる距離でなければ、顧客に安心を提供できない。
実際、木楽舎は引き渡し後1年目、3年目、5年目、10年目に定期点検を行う。点検は無料だ。経年による建材の収縮、建具の調整、外壁のチェック―細かく確認する。住宅は生き物だ。時間とともに変化する。その変化に寄り添うのが、工務店の責任だと安東氏は考えている。
一級建築士事務所としての設計力
木楽舎は単なる施工会社ではない。大分県知事登録21W-13650号を持つ一級建築士事務所でもある。設計と施工を一貫して担うことで、設計意図が現場に正確に伝わり、施工時の問題を設計段階にフィードバックできる。
建築士が現場監督を兼ねるケースも多い。図面を描いた本人が現場に立つ。職人への指示が的確になり、手戻りが減る。施主にとっても、設計者と直接話せる安心感がある。「あの窓の位置、もう少し高くできませんか」といった相談に、その場で答えられる。
建設業許可と信頼性
建設業許可番号は大分県知事許可第13551号。この許可を持つことで、500万円以上の工事も請け負える。許可を取得するには、実務経験、財務状況、欠格事由の不該当など、複数の要件をクリアする必要がある。行政の審査を通過している、という事実は、一定の信頼性の証でもある。
問い合わせと相談の流れ
木楽舎への相談は、電話、メール、公式サイトから可能だ。電話番号は097-544-4554、メールアドレスはkirakukikaku@gmail.com、公式サイトはwww.kiraku-no-ie.jpである。営業時間は平日8時30分から18時まで。定休日は日曜日。
初回相談は無料だ。敷地を見せてもらい、家族構成や予算、希望を聞く。その場で無理な営業はしない。可能なこと、難しいこと、予算とのバランスを率直に伝える。信頼関係はそこから始まる。
設計契約を結ぶと、安東氏らが何度も打ち合わせを重ねる。ラフプランから基本設計、実施設計へと進む。図面が固まれば見積もりを出す。納得してもらえたら施工契約。着工から完成まで、通常4カ月から6カ月かかる。急がせない。丁寧に進める。
30年間で積み上げた実績と顧客の声
創業から30年。木楽舎が手掛けた住宅は数百棟に及ぶ。大規模展示場はないが、完成見学会や構造見学会を定期的に開催している。実際に住む家族の許可を得て、建築中の現場や完成直後の住宅を公開する。見学者は構造の仕組みや素材の質感を直接確認できる。
顧客の声で多いのは、「冬暖かく夏涼しい」「結露がほとんどない」「木の香りに癒される」「アフターフォローが丁寧」といった内容だ。クレームがないわけではない。だが、問題が起きた時の対応の速さと誠実さが、むしろ信頼を深めている。
大分市椎迫という立地が持つ意味
木楽舎の本社は大分市椎迫1組2にある。大分市中心部から車で15分ほどの住宅地だ。派手な看板はない。事務所兼モデルハウスの外観も、周囲の住宅に溶け込んでいる。
この立地は偶然ではない。安東氏は「等身大の家を見てほしい」と言う。非現実的な豪華モデルハウスではなく、実際に建てられる、暮らせる家を体感してもらいたい。だから事務所自体が、木楽舎の設計思想を体現した建物になっている。訪れた人は、木の質感、風の抜け方、光の入り方を実際に感じられる。
これからの木楽舎―次世代への継承
安東氏は還暦を迎えた。事業承継を考える年齢だ。だが木楽舎の理念は変わらない。自然素材、パッシブデザイン、丁寧な施工、誠実なアフターフォロー。これらは次世代にも引き継がれるべき価値だと安東氏は信じている。
住宅業界は変化している。AI設計、プレファブ化、VR内見。技術は進化する。だが木楽舎が守るべきは、技術の先にある「人と家族の幸せ」だ。家は単なる建築物ではない。家族の記憶が刻まれる場所だ。子どもが育ち、老いていく場所だ。その重みを忘れない限り、木楽舎の存在意義は失われない。
大分市椎迫の小さな工務店は、これからも木と向き合い続ける。流行に流されず、本質を見極め、一棟一棟に魂を込める。それが木楽舎大分の変わらぬ姿勢だ。
よくある質問
木楽舎大分の特徴は何ですか?
木楽舎大分は1994年創業の木造住宅専門工務店で、自然素材を活用した注文住宅とパッシブデザインによる省エネ住宅を得意としています。一級建築士事務所として設計から施工、アフターフォローまで一貫対応し、ZEH達成率50%以上を目標に環境配慮型住宅の普及に取り組んでいます。
対応エリアはどこまでですか?
大分市を中心に、別府市、臼杵市、竹田市、豊後大野市、由布市の6市がサービスエリアです。アフターサービスが行き届く距離を重視し、引き渡し後も定期点検を実施しています。
ZEH住宅にするとどのくらいコストが上がりますか?
通常の住宅と比べて、ZEH仕様にすると初期コストは約200万円から300万円増加します。ただし年間光熱費の削減や快適性向上を考慮すると、長期的には初期投資を回収できるケースが多いです。
リフォームだけでも相談できますか?
はい、木楽舎はリフォーム・リノベーション工事も積極的に手掛けています。部分改修から全面改装まで対応し、築古住宅の断熱性能向上や耐震補強も得意としています。
相談や見学は予約が必要ですか?
初回相談や事務所見学は事前予約をおすすめします。電話(097-544-4554)またはメール(kirakukikaku@gmail.com)、公式サイト(www.kiraku-no-ie.jp)から問い合わせ可能です。営業時間は平日8時30分から18時、定休日は日曜日です。